更新日:2025年2月10日
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本日、令和7年日置市議会第1回定例会に当たり、市政運営に臨む所信と施策の一端を申し上げますとともに、ご提案いたしました令和7年度当初予算案等の概要をご説明いたします。
まず、本市では、令和5年度に選定された脱炭素先行地域の計画に基づき、引き続き、太陽光発電や小水力発電などの再生可能エネルギーの導入を推進し、脱炭素社会の実現と併せ、エネルギーの地産地消による地域内経済循環を目指します。
また、地域活性化や人口減少の課題解決に向け、「ひおきとプロジェクト」を推進している中、令和6年度は、地域ポイント事業として「まちのコイン(地域通貨アプリ)」を導入しました。引き続き、交流促進や関係人口の創出を図るため、さまざまな取組に挑戦してまいります。
このほか、令和6年12月には市内における身近な移動手段の確保を図るため、乗合送迎サービス「ひお吉号」の運行を開始しました。今後、利用者のニーズを踏まえたサービスの向上などにより、利用しやすい公共交通環境の構築に努めてまいります。
令和7年度は、市制20周年の節目の年を迎えます。都市機能の充実や豊かな自然、伝統、文化などの多様性を魅力とする、それぞれの地域の特性を生かしながら、オール日置で安心・安全に暮らせる住みよいまちづくりに取り組んでまいります。今後とも市議会並びに市民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
次に、令和7年度の予算編成の大綱について申し上げます。
本市におきましては財政規律の維持を念頭に、令和7年度も引き続き、人口減少の克服と地方創生の取組である「日置市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を「第2次日置市総合計画」後期基本計画の重点施策として一体的に位置付け、人口減少に対応する実効性の高い施策とし、「第2次日置市総合計画」に掲げる将来都市像「住んでよし 訪ねてよし ふれあいあふれるまち ひおき」の実現に向けた取組を着実に進める予算編成を行うことを基本としました。
令和7年度当初予算については、5月に市長選挙を控えていることから、義務的経費(人件費・扶助費・公債費)や経常的経費(施設維持管理経費等)を基本とする「骨格予算」として編成しました。
社会保障関係費の増加や物価高騰による歳出経費の増加などが見込まれている状況を踏まえ、今後も、将来にわたって持続可能な行財政構造を構築するため、限られた財源内で最大限の効果が得られるよう一層の歳出削減と歳入確保を推進してまいります。
まず、第2次日置市総合計画と第2期日置市まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、令和7年度をもって計画期間が終了します。そのため、次期計画等の策定に当たり、令和6年度から市民の皆様方のご協力を得ながら日置市の未来を描くための活動を進めてまいりました。令和7年度は、この活動で得られた市民の皆様の想いや日置市を取り巻く環境を踏まえながら、次期総合計画と次期総合戦略を策定してまいります。
次に、第2次日置市総合計画の基本目標に基づき主要施策の概要について申し上げます。
子ども医療費につきましては、中学校卒業までの子どもと非課税世帯の18歳までの子どもの窓口無償化を実施し、安心して子育てができる環境づくりを進めてまいります。
また、子育て家庭の保育に関する様々な相談に対応し、保育サービスの情報提供や利用に向けての支援を行い、子育て世帯に選ばれるまちを目指してまいります。
高齢者や障がい者、子ども、生活困窮者など、異なる属性の方々が抱える多様な課題に対しては、包括的な支援を提供するため、庁内外の関係者や関係機関との連携体制構築や協働の取組など、日置市における重層支援の体制整備を進め、地域共生社会の実現を目指してまいります。
脱炭素社会の実現に向け、脱炭素先行地域づくり事業による太陽光発電設備や小水力発電設備の設置などを関係事業者と連携しながら取り組み、再生可能エネルギーの導入を推進してまいります。
また、環境負荷の少ない循環型社会を構築するため、資源等の処理を担う民設民営の(仮称)日置市リサイクルプラザの整備・稼動を進めるとともに、日置市クリーン・リサイクルセンターの閉鎖に伴う解体撤去等を適切に進めてまいります。
このほか、人口減少社会において、市街地の人口維持やインフラをはじめとする行政サービスの維持のため、立地適正化計画を策定してまいります。
地域経済の活性化を図るため、引き続き、創業支援のための創業セミナーや創業塾を開催するとともに、販路拡大に取り組まれる事業者に対して、商談会への出展を支援してまいります。
観光につきましては、観光戦略5本の柱に基づき、美山地区をモデルとした客観的データの活用により、ニーズの把握と本市を訪れる観光客の特徴を分析し、誘客を促進してまいります。
また、農林水産業につきましては、経営基盤の強化、担い手の確保・育成、中山間地域の活力向上、多面的機能の充実を図ってまいります。
近年の夏季の猛暑から児童生徒の学習環境を守るため、小・中・義務教育学校の特別教室の空調整備を進めてまいります。
また、昨今の米をはじめとする食料品価格の高騰を踏まえ、学校給食の質と量を確保し、安定的に児童・生徒に提供することを目的として、学校給食の食材購入費を助成し、保護者の負担軽減策を引き続き講じてまいります。
また、児童生徒が「礼節」、「郷土愛」、「自然愛」、「奉仕」の道徳性を身に付けられるよう引き続き、ひおきふるさと教育に取り組んでまいります。
令和6年12月から運行を開始しました乗合送迎サービス「ひお吉号」につきまして、利用者や事業者等の意見を伺いながら買い物や通院、観光などの利便性の向上に努めてまいります。
湯之元駅につきましては、高齢者や障がい者等が利用しやすい環境を整備するため、バリアフリー化を進めてまいります。
また、湯之元市街地において、土地区画整理事業を引き続き推進し、居住環境や公園・道路網などの利便性や安全性の確保に努めてまいります。
地区公民館につきましては、地区や自治会、各種関係団体との連携や協議の場としての機能を充実し、特色ある共生・協働による地域づくりを推進してまいります。
令和7年度に迎える市制施行20周年を市民の皆さまや日置市にゆかりのある方々と共に喜び、祝う式典を10月に開催し、市政発展にご尽力いただきました方々を表彰するとともに、郷土への愛着と誇りがさらに醸成されるよう努めてまいります。
次に、令和7年度一般会計の予算規模について申し上げます。
令和7年度の当初予算は、限られた財源の中で予算調整を図る一般財源枠配分方式により編成しました。市民サービスの維持・向上等を図りつつ、緊急性や重要性の高い施策・事業等を選択し、一般会計当初予算額は、293億4,200万円となりました。
次に、歳入歳出の主なものについて申し上げます。
まず、歳入で市税につきましては、直近における経済の動向や市税収入の状況、税制改正の影響や地方財政計画などを踏まえ、5,279万9千円の増となりました。
地方交付税につきましては、8億円増の88億円となりました。
市債につきましては、将来世代に過度な負担を残さないよう交付税措置のある有利な地方債の活用を図りました。
次に、歳出で前年度と比較して額の大きいものを性質別でみると、扶助費が6億7,140万7千円の増となっていますが、支給対象の拡大等に伴う児童手当支給事業費や障害児通所給付費等の増が主な要因となっています。また、物件費が3億2,157万2千円の増で、(仮称)日置市リサイクルプラザ整備運営委託に要する塵芥処理事業費等の増が主な要因となっています。
次に、特別会計及び公営企業会計の予算規模について申し上げます。
まず、国民健康保険特別会計予算であります。
国民健康保険事業の運営を持続的かつ安定的に進めていくために、医療給付費の適正化対策や保険税の収納率向上対策に取り組むための予算を計上し、58億3,761万6千円となりました。
次に、健康交流館事業特別会計予算であります。
職員の人件費、施設の運営費等を計上し、1億418万4千円となりました。
温泉やプールを安心してご利用いただけるよう適正な施設管理に努めるとともに、合宿利用等についても積極的に受け入れてまいります。
次に、温泉給湯事業特別会計予算であります。
維持管理委託料、電気料等の管理運営費等を計上し、374万1千円となりました。
次に、介護保険特別会計予算であります。
第9期介護保険事業計画に基づき、高齢者等が住み慣れた地域で安心して生活が送れるよう、介護予防の推進及び認知症対策の強化、介護給付の適正化を図り、安定的な介護保険事業の運営に努めるための予算を計上し、56億2,961万5千円となりました。
次に、後期高齢者医療特別会計予算であります。
保険料や低所得者の軽減保険料相当分の保険基盤安定繰入金及び広域連合納付金等を計上し、9億6,862万6千円となりました。後期高齢者医療保険の保健事業として、長寿健診、人間ドック等受診費助成を実施し、疾病予防・重症化予防に取り組んでまいります。
次に、水道事業会計予算であります。
収益的収入及び支出の予算につきましては、収入額10億1,140万8千円、支出額9億9,367万7千円となりました。
資本的収入及び支出の予算につきましては、収入額1億4,820万円、支出額6億9,918万3千円となりました。
今後も計画的に水道施設整備等を実施し、安全な水の安定供給に努めるとともに、包括的民間委託の導入について検討してまいります。
次に、下水道事業会計予算であります。
収益的収入及び支出の予算につきましては、収入額8億3,125万1千円、支出額6億6,584万円となりました。
資本的収入及び支出の予算につきましては、収入額2億2,650万円、支出額4億4,671万5千円となりました。
今後も公衆衛生の向上、生活環境の改善及び健全な水環境の創出に向けて、効率的な経営に努めてまいります。
以上、今後の市政運営について、私の基本的な考え方と令和7年度の施政方針及び当初予算の説明を申し上げましたが、本施策の推進に当たりましては、議会をはじめ、市民の皆様方のご理解とご協力を切にお願い申し上げます。
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