○日置市土地利用対策要綱

平成17年5月1日

告示第105号

(目的)

第1条 この告示は、市において行われる開発行為に対して、環境衛生、自然保護等の諸施策との調和を図るため必要な基準を定めるとともに、あわせて開発行為を行おうとする事業者に対し、関連公共施設等の整備に関して特別の協力を求めることにより、住民の安全と健康を守り、住みよいまちづくりを進め、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 開発行為 次に掲げる行為をいう。

 宅地を造成する行為

 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物、同条第2号に規定する特殊建築物及びゴルフ場等スポーツ施設を建設する行為

 土石(シラスを含む。)を採取し、若しくは採掘し、又は鉱物を採掘する行為

 樹根を掘採する行為

 林地の分譲を目的として土地の区画形質を変更する行為

 その他土地の区画形質を変更する行為

(2) 開発事業者 開発行為を行う者をいう。

(3) 開発区域 開発行為をする土地の区域をいう。

(4) 公共施設 道路、公園その他公共の用に供する施設をいう。

(開発の原則)

第3条 開発行為は、市の土地利用の方向に沿った開発であるとともに、都市計画法(昭和43年法律第100号)その他関係法令に適合し、かつ、開発区域及びその周辺の施設との均衡のとれた計画的開発を図るものでなければならない。

2 開発行為は、健全で住みよいまちづくりを図るため必要かつ十分な公共施設を、別に定める日置市開発行為に関する技術的基準(以下「技術基準」という。)により整備し、これに要する費用については、開発事業者が負担しなければならない。

(協議)

第4条 次に掲げる開発行為を行おうとする者は、あらかじめ、土地利用協議書(様式第1号)に関係図書を添えて市長に提出し、協議を行わなければならない。

(1) 開発面積が3,000平方メートル(都市計画区域内にあっては、1,000平方メートル)以上の開発行為

(2) 相互に連接し、それぞれの開発行為が人的関係、資本的関係等から同一のものであるとみなすことのできる開発行為で、その累積面積が前号に規定する面積以上となる開発行為

(3) 施行開始後2年以内に同一の開発事業者(事業を引き継いだ者を含む。)が隣接地区内において事業を施行する場合において、その累積面積が第1号に規定する面積以上となる開発行為

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が協議が必要であると認める開発行為

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる開発行為は、市長との協議を要しないものとする。

(1) 国及び地方公共団体が行う開発行為

(2) 国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)第14条に規定する法人が行う開発行為

(3) 法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う開発行為

(4) 非常災害のため必要な応急措置として行う開発行為

(5) 通常の管理行為

(6) 前各号に掲げるもののほか、別に定める開発行為

(承認又は勧告)

第5条 市長は、前条第1項の規定による土地利用協議書の提出があったときは、その内容が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査し、適合していると認めるときは土地利用を承認し、適合していないと認めるときは土地利用の中止を勧告するものとする。

(1) 県及び市の土地利用に関する計画に適合し、かつ、地域発展上望ましいものであること。

(2) 関係法令に照らし適法であること。

(3) 公用又は公共の用に供する目的で行う事業の推進に支障を来さないものであること。

(4) 周辺地域の自然環境と調和し、かつ、自然保護及び環境保全に配慮したものであること。

(5) 災害防除、公害防止及び文化財保護のために必要な措置が講じられていること。

(6) 給排水施設、交通施設等が国、地方公共団体等の既存の施設に著しい影響を与えないよう配慮されていること。

(7) 開発行為を行うために必要な資力及び信用力があること。

(事業計画の変更)

第6条 前条の規定により土地利用の承認を受けた者(以下「土地利用承認者」という。)が事業計画を変更しようとする場合は、あらかじめ、土地利用変更協議書(様式第2号)に関係図書を添えて市長に提出し、協議を行わなければならない。

(住民等への周知)

第7条 土地利用承認者は、事業の内容について地域住民その他の利害関係人に十分周知させるとともに、その理解を得るよう努めるものとする。

(開発協定)

第8条 土地利用承認者は、速やかに市長とおおむね次に掲げる事項を内容とする開発協定を締結するものとする。

(1) 事業計画の実施の時期、期間等に関する事項

(2) 自然環境の保全及び文化財の保護に関する事項

(3) 防災施設の先行的整備、開発行為に起因する災害等発生の場合の補償及び災害等発生の場合の復旧工事に関する事項

(4) 道路、水路、公園等公共施設又は公共的施設の整備及びこれらの施設の維持管理に関する事項

(5) 水源の確保、廃棄物の処理等に関する事項

(6) 当該土地の転売の禁止及び目的外使用の禁止に関する事項

(7) 開発協定の履行の保証に関する事項

(行政指導)

第9条 市長は、土地利用承認者に対し、適切な指導を行い、必要な限度において報告若しくは資料の提出を求め、又は必要な勧告をすることができるものとする。

(道路)

第10条 土地利用承認者は、開発区域内に計画決定された道路又は予定された道路若しくは新設改良を要する一般道路がある場合は、その計画に適合するよう工事を施行するものとする。

2 開発区域内の道路及び連絡道路の幅員、構造、安全施設等の整備については、技術基準によるものとする。

(公園等)

第11条 土地利用承認者は、技術基準に基づき、開発区域内にその面積が当該開発区域の3パーセント以上となるよう公園、緑地、広場等を整備するものとする。

(消防設備)

第12条 土地利用承認者は、関係法令及び技術基準に基づき、開発区域内に消火栓、私設消火栓、防火水槽等を設置するものとする。

(雨水排水施設)

第13条 土地利用承認者は、開発区域を含む集水区域全体の流量を勘案し、河川等の管理者と協議の上、技術基準に基づき雨水排水施設を整備しなければならない。

2 前項の施設は、下流に対する影響を勘案し、土地利用承認者が排水可能な地点まで整備するものとする。

3 土地利用承認者は、開発区域内の地形その他の状況により降雨時において下流に被害を与えるおそれがある場合は、当該開発区域内に技術基準に基づき調整施設を設け、これを自己の責任において管理しなければならない。

(汚水排水施設)

第14条 土地利用承認者は、開発区域内で発生する全ての汚水を処理するため、技術基準に基づき排水溝、下水溝等の汚水排水施設を設置するものとする。この場合において、汚水の流末処理についてあらかじめ放流先の利害関係人と協議し、その同意を得るものとする。

(公益施設用地)

第15条 土地利用承認者は、開発行為に伴う学校用地等公益施設用地については、技術基準の定めるところにより整備するものとし、その費用の負担については、別に定めるところによる。

2 土地利用承認者は、前項の規定により整備する学校用地等公益施設用地の位置については、市と協議の上、環境の良い場所を選定するものとし、管理上支障のないよう整備するものとする。

(水道施設)

第16条 土地利用承認者は、開発行為に伴い市の水道施設から給水を受けようとする場合は、あらかじめ水道事業管理者と協議し、その承認を受けなければならない。

2 前項の規定により市の水道施設から給水を受ける場合に係る経費については、水道事業管理者が定めるところによるものとする。

3 土地利用承認者は、市の給水区域外において市の水道施設以外の水道施設から給水を受けようとするときは、当該水道施設に係る許可等を監督官庁に認可申請する前に、あらかじめ市長と協議し、その承認を得なければならない。

(ごみ集積施設)

第17条 土地利用承認者は、開発区域内にごみ集積施設を設置するものとし、その設置場所については、あらかじめ市と協議の上、決定するものとする。

(駐車場)

第18条 土地利用承認者は、開発区域内に駐車場を整備するものとする。この場合において、中高層住宅の建築を目的とする開発区域にあっては、計画戸数の50パーセント以上の車両を収容することのできる駐車場を整備するものとする。

(環境保全)

第19条 土地利用承認者は、開発行為を行うに当たり、開発区域における自然状態の改変を最小限にとどめるよう努めるとともに、植樹等を積極的に行うものとする。

2 土地利用承認者は、開発行為により生じた法面について、張芝等の植栽を施し、風致を損なわないようにしなければならない。

(公害対策)

第20条 土地利用承認者は、開発区域の選定及び土地利用計画の策定に当たっては、市民の健康を守るため、公害の発生を未然に防止する措置を講じなければならない。

2 土地利用承認者は、開発行為により公害を発生させ、市民等に損害を与えたときは、自らの責任において速やかに適切な措置を講じなければならない。

(文化財の保存)

第21条 土地利用承認者は、埋蔵文化財包蔵地及びその周辺地域において開発行為を行う場合には、あらかじめ日置市教育委員会(以下「教育委員会」という。)と協議するものとする。

2 前項に規定する地域以外の地域で、開発行為に伴い発見された文化財等については、速やかに教育委員会に届け出て発掘、保存等について協議するものとする。

(日照対策)

第22条 土地利用承認者は、開発区域内に中高層建築物を建設する場合は、その建築物が近隣の建築物等への日照阻害とならないよう必要な措置を講じなければならない。

(電波障害対策)

第23条 土地利用承認者は、開発行為により発生するテレビ等の電波障害を未然に防止するため、あらかじめ関係機関と協議を行い、障害発生のおそれがある場合は、必要な措置を講じなければならない。

(責務)

第24条 土地利用承認者は、開発行為の施行により災害、事故等が発生したときは、速やかに市長に報告するとともに、自己の責任及び負担において必要な措置を講ずるものとする。

(土地利用審査会)

第25条 この告示の施行に関し重要事項を審議するため、日置市土地利用審査会を置く。

(その他)

第26条 この告示の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この告示は、平成17年5月1日から施行する。

(経過措置)

2 この告示の施行の日の前日までに、合併前の東市来町土地利用対策要綱(昭和55年東市来町訓令第1号)、伊集院町土地利用対策要綱(平成13年伊集院町告示第66号)、日吉町土地利用対策要綱(平成元年日吉町公告)又は吹上町土地利用対策要綱(昭和57年吹上町要綱第2号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの告示の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成31年4月1日告示第33号)

この告示は、平成31年4月1日から施行する。

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日置市土地利用対策要綱

平成17年5月1日 告示第105号

(平成31年4月1日施行)