○日置市情報公開条例
平成17年5月1日
条例第15号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 公文書の開示(第5条―第18条)
第3章 審査請求等
第1節 諮問等(第19条―第21条)
第2節及び第3節 削除
第4章 情報公開施策の推進(第37条―第39条の2)
第5章 雑則(第40条―第43条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、地方自治の本旨にのっとり、市民の知る権利を尊重し、公文書の開示を請求する権利につき定めること等により、市の保有する情報の一層の公開を図り、もって市の有するその諸活動を市民に説明する責務が全うされるようにするとともに、市民の市政に対する理解と信頼を確保し、市民参加による公正で開かれた市政の推進に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「実施機関」とは、市長(上下水道事業管理者を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。
2 この条例において「公文書」とは、実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。
(1) 官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの
(2) 図書館その他これに類する施設において、一般の利用に供することを目的として保管されているもの
(3) 歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの
(4) 文書又は図面の作成の補助に用いるため一時的に作成した電磁的記録であって、実施機関が定めるもの
(解釈及び運用)
第3条 実施機関は、公文書の開示を請求する権利が十分に尊重されるようにこの条例を解釈し、及び運用するものとする。この場合において、実施機関は、個人に関する情報がみだりに公にされることのないように最大限の配慮をしなければならない。
(適正な請求及び使用)
第4条 この条例の定めるところにより公文書の開示を請求しようとする者は、この条例の目的に即し、適正な請求に努めるとともに、公文書の開示を受けたときは、これによって得た情報を適正に使用しなければならない。
第2章 公文書の開示
(開示請求権)
第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、当該実施機関の保有する公文書の開示を請求することができる。
(開示請求の手続)
第6条 前条の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)は、次に掲げる事項を記載した書面(以下「開示請求書」という。)を実施機関に提出してしなければならない。
(1) 開示請求をする者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名
(2) 公文書の名称その他の開示請求に係る公文書を特定するに足りる事項
2 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(公文書の開示義務)
第7条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、開示請求者に対し、当該公文書を開示しなければならない。
(1) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第2項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令若しくは条例の規定により、又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
(2) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。
ア 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(3) 法令若しくは条例の規定により、又は実施機関が法律若しくはこれに基づく政令の規定により従う義務のある国若しくは県の明示の指示により公にすることができない情報
(4) 公にすることにより、犯罪の予防その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると実施機関が認めることにつき相当の理由がある情報
(5) 市の機関並びに国、独立行政法人等、他の地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え、若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(6) 市の機関又は国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、市、国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ 独立行政法人等、市若しくは他の地方公共団体が経営する企業又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(部分開示)
第8条 実施機関は、開示請求に係る公文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。
(公益上の理由による裁量的開示)
第9条 実施機関は、開示請求に係る公文書に不開示情報(第7条第3号の情報を除く。)が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該公文書を開示することができる。
(公文書の存否に関する情報)
第10条 開示請求に対し、当該開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該公文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する措置)
第11条 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し規則で定める事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る公文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(1) この条を適用する旨及びその理由
(2) 残りの公文書について開示決定等をする期限
(事案の移送)
第14条 実施機関は、開示請求に係る公文書が他の実施機関により作成されたものであるときその他他の実施機関において開示決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合において、移送をした実施機関は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。
2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、規則で定めるところにより通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
(2) 第三者に関する情報が記録されている公文書を第9条の規定により開示しようとするとき。
(開示の実施)
第16条 公文書の開示は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して規則で定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による公文書の開示にあっては、実施機関は、当該公文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
2 開示決定に基づき公文書の開示を受ける者は、規則で定めるところにより、当該開示決定をした実施機関に対し、その求める開示の実施の方法その他の規則で定める事項を申し出なければならない。
4 開示決定に基づき公文書の開示を受けた者は、最初に開示を受けた日から30日以内に限り、実施機関に対し、更に開示を受ける旨を申し出ることができる。この場合において、前項ただし書の規定を準用する。
(費用の負担)
第18条 公文書の開示に係る手数料は、無料とする。
2 開示請求をして文書又は図画(これらの写しを含む。)の写しの交付を受ける者は、当該写しの交付に要する費用を負担しなければならない。
3 開示請求をして電磁的記録の開示(閲覧に準ずるものとして規則で定めるものを除く。)を受ける者は、当該開示の実施に要する費用を負担しなければならない。
第3章 審査請求等
第1節 諮問等
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第19条 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。
(審査会への諮問)
第20条 開示決定等又は開示請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、日置市情報公開・個人情報保護審査会条例(令和5年日置市条例第2号)第1条に規定する日置市情報公開・個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示することとする場合(当該公文書の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
2 前項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る公文書の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る公文書の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る公文書を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該公文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
第2節及び第3節 削除
第22条から第36条まで 削除
第4章 情報公開施策の推進
(情報公開施策の推進)
第37条 市は、市政に関する正確で分かりやすい情報を市民に迅速かつ容易に得られるよう、第2章に定める公文書の開示のほか、情報提供施策及び情報収集活動の充実を図り、情報公開施策の推進に努めるものとする。
(会議の公開)
第38条 実施機関の附属機関その他これに類するものは、その会議(法令又は条例の規定により公開することができないとされている会議を除く。)を公開するものとする。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
(1) 不開示情報が含まれる事項について審議、審査、調査等を行う場合
(2) 公開することにより、公正又は円滑な運営に著しい支障が生ずると認められる場合
(出資法人の情報公開)
第39条 市が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人であって実施機関が定めるもの(以下「出資法人」という。)は、この条例の趣旨にのっとり、当該出資法人の性格及び業務内容に応じ、その保有する情報の公開に関し必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 実施機関は、出資法人に対し、前項に定める必要な措置を講ずるよう指導に努めるものとする。
(指定管理者の情報公開)
第39条の2 指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。以下同じ。)は、この条例の趣旨にのっとり、その保有する公の施設の管理に係る情報の公開に関し必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 実施機関は、指定管理者に対し、前項に定める必要な措置を講ずるよう指導に努めるものとする。
第5章 雑則
(公文書の管理)
第40条 実施機関は、この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、公文書を適正に管理するものとする。
2 実施機関は、規則で定めるところにより公文書の管理に関する定めを設けるとともに、これを一般の閲覧に供しなければならない。
3 実施機関は、公文書の検索に必要な資料を作成し、一般の利用に供するものとする。
(適用除外)
第42条 法令の規定により、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)の規定を適用しないこととされている公文書については、この条例の規定は、適用しない。
(委任)
第43条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成17年5月1日から施行する。
(適用)
2 この条例は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に実施機関が作成し、又は取得した公文書について適用する。
4 この条例は、解散前の日置広域連合及び日置地区消防組合から承継された公文書について、それぞれ開示のための整理が終えたものとして実施機関が指定した公文書について適用する。
(経過措置)
5 施行日の前日までに、合併前の東市来町情報公開条例(平成14年東市来町条例第9号)、伊集院町情報公開条例(平成14年伊集院町条例第9号)、日吉町情報公開条例(平成14年日吉町条例第9号)又は吹上町情報公開条例(平成14年吹上町条例第9号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
(情報公開審査会委員の任期の特例)
6 この条例の施行後最初に任命する審査会委員の任期は、第24条第2項の規定にかかわらず、平成19年3月31日までとする。
附則(平成18年3月7日条例第1号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成19年10月10日条例第26号)
この条例は、公布の日から施行し、第1条の規定による改正後の日置市情報公開条例の規定、第2条の規定による改正後の日置市個人情報保護条例の規定及び第3条の規定による改正後の日置市防災会議条例の規定は、平成19年10月1日から適用する。
附則(平成22年3月2日条例第5号)
この条例は、平成22年8月1日から施行する。
附則(平成25年2月28日条例第2号)
この条例は、平成25年4月1日から施行する。
附則(平成26年12月3日条例第21号)
この条例は、平成27年4月1日から施行する。
附則(平成28年3月2日条例第2号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成28年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(日置市情報公開条例の一部改正に伴う経過措置)
2 この条例の施行前に第1条の規定による改正前の日置市情報公開条例(以下この項において「旧情報公開条例」という。)の規定によりされた旧情報公開条例第12条第1項に規定する開示決定等に係る不服申立て及びこの条例の施行前に旧情報公開条例の規定によりされた旧情報公開条例第6条第1項に規定する開示請求に係る不作為に係る不服申立てについては、なお従前の例による。
附則(平成29年9月11日条例第20号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成29年10月1日から施行する。
附則(令和元年11月28日条例第25号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。
附則(令和5年2月24日条例第2号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。